Fare Festa【祝祭芸術】

私たちは「祝祭」という特別の時空間を必要としてきた歴史を持っています。祝祭は人間を一瞬、日常から解き放ち、より大きなより深い神秘に触れさせます。すなわち聖なる時間です。そこから私たちは自分たちの時間、つまり人生や歴史を確認し、より豊かに日常を営むことができるのです。

イタリアではルネサンス期からバロック期にかけて、祝祭はひとつの芸術分野として完成されました。形にのこることはなくても、驚嘆と感動により、たくさんの人を結びつけ、共感を生み出す手段でもありました。

 都市を舞台装置に見立てるのは、市民に共有の日常空間をそのまま非日常へと変容させようとした当時の美意識(概念)によるものです。都市が街が祝祭により、その様相を一変させます。

その中でも大きな役割を担ったのが、光を使った装置でした。光はあらゆる文化圏で重要なシンボルです。光が氾濫する現在においてこそ、「東京ミレナリオ」は光のもつ根元的な美しさをたたえ、祝祭に集う人々を心のエネルギーで満たします。

"Fare Festa"祝祭芸術。

ヴァレリオ・フェスティ
今岡寛和

 

■アートディレクター ヴァレリオ・フェスティ [STUDIO FESTI] ■作品プロデューサー 今岡寛和 【パラトゥーラ&ルミナリエ日本総代理人/株式会社アイ・アンド・エフ】